昨今、MNP(番号そのままで他社へ乗り換え)を利用してスマホを契約すると高額なキャッシュバックをもらえるのが当たり前となっていますが、不公平感が強すぎるということで総務省が規制へ動こうとしているようです。
これは日本の人口と携帯の契約者数からわかったことですが、携帯の契約者数は既に人口を超えているんですよね・・・。つまり2台持ちユーザーが相当数いるということ。
こうなってくると、普通に『新規契約』で獲得することは困難になっており、そこで携帯キャリアは他社ユーザーを奪うことに力を入れるようになったわけです。そのために他社から乗り換えてくれたら現金あげちゃう!なんて始めてしまったわけですね。
他に理由として、やはり他社から自社に乗り換えてる人が多い=自社が優れているという客観的なアピールになる、と考えたからだと思います。基本的には、顧客はよりサービスなり利便性の高いところで契約したがるわけですしね。
【MNP高額キャッシュバックはいったいどこが初めた?】
MNP契約者へ高額のキャッシュバックを最初にやり始めたのがどこか、というのには諸説あるようですが、どうやら『auが始めて、それにソフトバンクが追随し、ドコモが2社へ合わせる形で今の状況になった』というのが最も有力な説のようです。
よくメディアがauを取材すると「MNP契約に対するキャッシュバック施策への対応は?」といった質問が必ずといっていいほど行われるのはこういった状況があったからかもしれないですね。
調べてみるとドコモが最後まで抵抗していたようですが、やはりau・ソフトバンクと乗り換え客に現金を配られるとさすがに厳しいものがあったようです。あとはドコモだけiPhoneの取扱いが無かったことも影響したもよう。
【MNPで配られる現金は、現ユーザーが支払わされている】
このMNP契約者に配られるキャッシュバックですが、この予算は継続利用者の通信費用などから確保されているそうです。つまり現ユーザーがMNP契約者に対してお金を払っているようなものです。これはさすがに不公平感を強く感じてしまうのもうなずけます。
以前のエントリーでノラも紹介したと思いますが、そもそもふつう長期契約者こそお得意様=優遇するのが当たり前だと思うのですが、残念ながら今は2年ごとに他社へMNPする方がかなりお得となっている状況。
※前述したように、そもそも現金目的で1ヶ月とかでMNPする人が多いですけど。
また、このMNP契約者に対する高額キャッシュバックのために、毎月の通信料が高止まりしてどのキャリアも料金の値下げを行わない=競争がないという問題も起きています。
ただこのMNPキャッシュバック施策は、どの会社も他社がやっている内は自分たちもやめれない、といった考えのようで、なかなか是正されるのが難しい・・・。そこで総務省(お国)がこのMNP契約者に対する高額なキャッシュバックを問題視し、是正に向けて動き始めている、というわけです。
しかし、ネットの中では『また来年3月にはauから高額キャッシュバックが始まる』という見方が多くを占めており、是正されることはないという厳しい見方が多いようです。
参照ページ:NHKニュース